忍者ブログ
言語という無機生命体が奏でる ことばのオーケストラ
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
竜胆-rinndou-
性別:
非公開
自己紹介:
漢方で根を乾燥させて健胃剤に用いる それがとても苦く「竜の胆」のような味だということからその名がついた  白い花を咲かせる種は笹龍胆と呼ばれる
紀元前180~67年 イリュリア王ジェンテウス はペストに苦しむ領民のため山野に分け入った 神に祈り矢を放つとその矢は竜胆の根にささり それを薬用に用いたという 英名「Gentiana」は王の名から来ている
日本では平安時代おしゃれな花とされ女御たちの衣裳の模様に競って使われた
その衣装の作り手はどのような思いを込め竜胆を描いたのであろうか また 自らをより美しく見せるため その竜胆の衣装をまとった女御達にはどのようなドラマがあったのであろう・・・
花言葉は 「正義」「悲しんでいる時のあなたが好き」「さびしい愛情」
カウンター
アクセス解析
ブログ内検索
最新コメント
最新トラックバック
フリーエリア
★☆★☆★☆ ナウでヤングなレンタルサーバー!ロリポップ! ☆★☆★☆★
なんと一番安いプランだと月額263円から!これならおこづかいで使えちゃう。
容量も200MBの大容量!CGIにSSI、PHPだって使えるよ。
85個もの可愛いアドレスで、友達に差をつけちゃおう。

━━━━━━━ 「月の土地」 ━━━━━━
 「月の土地」が買えるってご存知ですか?
 約1200坪が、2700円で買えます。
 ユニークな贈り物としても好評です
━━━━━━━━━━━━━

ストレッチポールがダイエット成功の鍵に!
バーコード
1 ・  2 ・ 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 

あらゆる情報と騒音が飛び交う街中を、一人の若い女は定まらない視線で足早に歩いていた。

そしてふと女の視線が止まり、硬かった表情が少し緩んだ。女の瞳には喫茶店の看板が映っていた。

女はその店に入った。

女が押し扉を押すと、来客を教える昔ながらの鐘の音が店内に鳴り響いた。

「カランカラーン。」

先ほどまでの雑多な騒音は、女の後ろの扉の向こうで小さな音に変わっていた。

店内には落ち着いた感じのジャズがかかっていた。

「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ。」偶然入り口近くに居合わせたウェイトレスが言った。

女は店内をちらりと見渡し、一番近い空いている席にコートとマフラーを置くと、店員にたずねた。

「すいません。お手洗いはどちらでしょうか?」

「あちらの突き当たり右奥になります。」ウェイトレスは手のひらを上に向けてこたえた。

「ありがとうございます。」

女が女性用のトイレに入ると、中では大学生くらいの若い女が鏡の前で化粧直しをしていた。

 トイレから出た女は席に戻った。テーブルの上にはすでに水が置かれていた。

隣の席では、先ほどトイレで会った大学生風の女が、同じくらいの歳の男と楽しそうに話していた。

女は、ようやくほっとしたような雰囲気で椅子に座った。店員が注文をとりに来そうな雰囲気が無かったからか、バッグのなかから新品の雑誌を取り出し、封を切って読み始めた。

隣の席では、カップルが何かのゲームをしているような雰囲気の会話をしていた。男の方は関西弁を使っているようであった。

「・・・違うって。例えばやな、あの隣のテーブルにある水グラス。あれやったらどうなると思う?もしも正解 したら何でもしたるで。まぁそんなことはありえへんけどな。」

男は、トイレから戻った女の席の方を、本人にはそれとわからないように、横目使いをしてそう言った。

「くー。なんかそんなこと言われたら絶対あててやりたいって思う。でも、駄目やよー。わかんない。」

「まぁまぁそう言わんと、ちょっとは考えてみいな。由起が答えてから正解を変えられへんように、正解を先にこの紙ナプキンに書いとくから。」

そういってその男は、かばんからボールペンを出すと何かを書きとめた。

「わかった?」

「うーんとね・・・あのグラスは実は絶対割れないとか?もしくは光るとか?」自信のなさそうな顔で女はそう言った。

「あかんなぁ。全然あかんわ。全く魅力ナッシング。じゃあな、なんであのグラスにしたと思う?」

「えーちょっと待ってよ。整理してから、よーく考えるから。」

そう言うと、なにやらその女はブツブツと独り言を言い始めた。

「んー無理!ギブアップ。」

「まぁ考えてわかるもんでもないしな。しゃあないから教えたるわ。まずは、あの隣の席の水グラス。あのグラス、俺らの席に来たグラスとちょっとデザイン違うんわかる?」

「あ、そういえば少し違うかも。」

「あの隣の席のお姉ちゃん、来てすぐにトイレに行ってんけど、トイレで会わへんかった?」

「うん。そういえば会ったかも。」

「で、そこで質問。もしも俺が、この待ち合わせ場所に来る前にあのグラスを買ってたとしたら?もしも俺が、由起がトイレに行ってる間にトイレにいってたら?もしも俺が、トイレの水をあのグラスにくんで、あの隣の席のお姉ちゃんのところに置いたとしたら?これどうよ?」

雑誌を見ている女は、一瞬凍ったようにも見えたが、テーブルの上の水は、まだ一口も口をつけられないままの状態で放置されていた。

「嘘でしょー!?」

「さぁどうやろなぁ。まぁそんな話はともかくやな、紙ナプキンに書いた正解を発表しよか。」そういうと男は、先ほどの紙ナプキンを、どうも驚きを隠せないでいる由起と呼んでいる女に見せた。

由起はその紙ナプキンに書かれてある文字を声に出して読んだ。

「あのグラスは、実はイルカと友達だった。・・・なにこれー?こんなの言い出したらキリ無いよー。反則!」

「あほ!何言うてんねんな。最後まで話聞いてからやん。一見、イルカと友達とか言うたら、わけわからんかもしれへんけど、ガラスが何でできてるか知らへんからやわ。珪砂っていうてな、白い砂浜とかにあるあの白い砂からできてんねん。そやから、ひょっとしたら昔は海底にあったかもしれへんねん。そう聞いたら、イルカと友達って聞いてもなるほどって思うやろ?」

「ふーん。でも確かにそうやって聞くと、どこかちょっと素敵な話だね。」

「でっしょー?まぁ、結局まとめるとやな、これがまぁ人を話しに引き込むテクってやつやな。隣のお姉ちゃんかって、耳おっきなってるっちゅうもんや。」

「そんなことはわからないでしょ。」

「そやけど、雑誌のページは全然めくってへんし、グラスの水にも口つけてへんのは偶然とは思わへんけどな。」そう言ってその若い男は、伝票を持って席を立った。

PR
 真っ青な空。見渡す限りの水平線。そしてその空の色を溶かし込んだかのような海。あなたはどこを想像されましたか?きっとどこかのリゾート地ですよね。そしてこれはそんなリゾート地でも特に有名なハワイにちなんだお話です。 
 ハワイには少し変わったこんな植物があります。一つの植物なのに、花の部分をレフア、木の部分をオヒアという世界的にも珍しい植物です。一つの植物なのに部分で呼び方が違うだなんて、なぜだか少し気になりますよね?実はこの植物にはこんな神話が残っているのです。
 昔、オヒアという青年とレフアという女性の仲のいいカップルがいました。そしてある日オヒアは森の中で火の女神ペレと出会いました。ペレはオヒアをとても気に入り自分のものにしようとしましたが、レフアと結婚する約束をしていたオヒアはそれを拒みました。そのことに腹を立てたペレはなんとオヒアを木に変えてしまったのです。いつまでも帰りの遅いオヒアを心配してレフアは森の中へ探しに行きました。レフアはそこで変わり果てた姿となった恋人のオヒアを見つけます。レフアはとても嘆き悲しみました。しかし、レフアのオヒアを想う美しい心と、とても嘆き悲しむその姿に胸を打たれた他の神様がレフアを花に変えオヒアの木に咲かせたのだそうです。
 このことを知ったとき私はある一つの約束を思い出しました。それは今から6年ほど昔。そう1999年に地球が滅亡するという予言のときのお話です。誰もが半信半疑ではあるけれども、心のどこかでは不安を隠しきれないでいた当時。テレビの通販の番組では来るべき災害に向けて非常時の必要グッズまでが売り出される始末。私たちもそんな中の一組でした。そう私には大切な恋人がいたのです。
 「ねぇ、もしも世界が本当に滅びたらどうする?」
 「えぇーそんなことになっても側に居るよ。」
 「絶対?約束してよ。」
 「あぁー約束する。」
 2007年となった今から思えばとても馬鹿らしい約束でした。しかしそのときは、ずっと側に居てくれると言った彼の言葉を、とても嬉しく幸せに感じたことを今でも心に憶えています。心の通い合った人の側に居る。これほど簡単で幸せなことはないと思います。
 幸い1999年に地球が滅亡することはありませんでした。しかし戦争や環境問題や高齢化問題・・・人類は未だに多くの「引き金」を抱え込んでいます。地球滅亡への「引き金」を。そんな中で小さな私が出来ること。大切な人の側にずっと居られるために出来ることをコツコツとやっていこうと思っています。例えそれがどんなに些細なことであろうとも。今横で幸せそうに眠っているこの人はあのときの約束を憶えているかはわかりませんが(笑)。
 最後になりましたが、ハワイの島にはこんな言い伝えもあります。
 レフアの花を摘んではいけない。レフアの花をオヒアの木から離れ離れにすると大雨が降る。なぜならその雨は二人の涙だから・・・と。
 あるとき、友人たち数人とで、暖炉のあるコテージを借りて、休暇を楽しむことになった。そのコテージを借りるときに、管理人さんが教えてくれたことがある。
 暖炉は人を三度暖めるというのだ。まず一つ、暖炉に火を灯すには薪が必要だが、その薪割りでまず体があったまる。次に一つ、当たり前だが暖炉に火がつくとその熱で体が温まる。最後に一つ、真っ赤に染まり、ゆらゆらと揺れる炎は、それを見つめる人の心をあたためる。暖炉のある風景である。
 このことを知ったときに、実はふと思い出したことがある。それはまだ、私が中学生くらいのときのことである。いつもはインスタントですませるのだが、その日はなぜか、いつも父や母がやっているように、コーヒーを豆から挽いてみることにした。前々から一度やってみたかったのである。初めての挑戦だった。初挑戦という試みに小さな胸は高鳴った。そしてまず、豆の入った缶を開けてびっくりした。コーヒー豆の香ばしい感じが脳を貫いた。これが「大人のコーヒーなのか!」と感激した。次に、見よう見まねで豆をガリガリと挽いてみた。さらにその大人の香りは高まった。そこから湯を注ぎ、ポツポツとコーヒーを一滴一滴落としてカップを満たしていった。その雫をじーっと見つめる目は、きっと輝いていたことだろう。すでに部屋中には香ばしい大人の香りに包まれていた。
 そしてついに待望のときが来た。猫舌気味だった私は、熱さに気をつけながら、恐る恐る唇をカップのふちに着け、ゆっくりと飲んだ。鳥肌がたった。今まで知るインスタントとの差は歴然としていた。「これが大人のコーヒーなのか!」と再び思った。大人になったような気分で、ベランダの景色を眺めながら、居間全体に満ちたゆっくりとした『時』を楽しんだ。
 卓上にある空っぽになったカップは、少し背伸びした気分の少年の心に、いつまでもその余韻を残した。

 その日は刻一刻と確実に近づいていた。無情にもその日は晴れだった。小学校三年生のいつかのあの日。
交通安全演習のため、学校の校庭には横断歩道が石灰の白線でひかれ、障害物や信号が置かれた。
雨になることを心底願った。ただ延期になるだけだというのに。
そして運命の当日、生徒が校庭に集められた。そこには数台の自転車が用意されていた。演習の内容は安全のために交通ルールに従って正しく自転車を運転するといった内容だった。
生徒の中で自転車に乗ることができなかったのは自分一人だけだった。
他の生徒の列から一人だけ離された。恥ずかしかった。恥ずかしくて悔しくて大声をあげて泣いたいつかのあの日。
その日家に帰っておねだりをした。それまで、どこか両親に申し訳なくておねだりなどしたことがなかったのに。それほどまでに悔しかった。
父は植物を育てるのが趣味だった。そんな父は、家にある観葉植物に水をやることと、何かの花の種を手渡して、世話をする約束を三ヶ月守ったら買ってやるといった。

 次の日から花に水をやるため、早起きする生活が始まった。
学校から帰ってきても水やりをした。さしたる苦ではなかった。しばらくすると何かの花に芽が出た。嬉しかった。
約束をやぶることはなかった。いつしか何かの花の成長が楽しみになっていた。
そして、待ちに待った約束した日から三ヶ月目の日、学校が終わると、寄り道することもなく一直線に胸を躍らせて家に向かった。
自転車の話が無ければ、自分から言ってやろうと思っていた。
夕食が終わり、父は鍵をくれた。自転車の鍵だった。
「約束していた自転車の鍵だ。」
天にも昇るほど嬉しかったのを憶えている。
あまりの嬉しさに自転車に「まり」という名前をつけた。一戸建ての家からマンションに引っ越してきたために手放した、昔飼っていた犬の名前だった。

 そして次の日から、今度は「まり」との格闘が始まった。
ようやく乗りこなすことができてきた一週間目ほどのある日。
学校から帰って自転車に乗ろうとしたが、自転車は無かった。
必死になって探した。しかし、まだ真新しいその自転車は見つからなかった。盗まれたのだと直感した。
ショックだった。しかし、それ以上に親に何と言えばいいのかわからなかった。
申し訳なくて、とてもではないが言うことができなかった。

 次の日から、更に今度はマラソンの日々が始まった。
友人が自転車に乗って移動する横で、自分は必死で走り続けた。
心臓が張り裂けそうだったが、自転車を無くした事実を話すよりかは、ましだと思った。
測ったことはないが、今思えば、ほぼ毎日十数キロは走っていた。
約束の期日が過ぎていても、花の水やりを続けていれば、自転車がある日ひょっこり戻ってくるのではないかと思い、水やりは続けた。
何かの花の成長も楽しかった。
しかし「まり」が戻ることは無かった。結局、電車通学になる中学生までそのマラソンは続いた。

 自分のとった行動が、正しかったのかどうかはわからないが、今にして思えばいい体験だった。
嫌なこと辛い事は色々あったが、約束を守って得ることの喜び。
そしてそれ以上に、約束をできる程の信頼関係をもてる相手とのつながりの大切さ。
直接は関係ないが、毎日の花の水やりを通して生きるものに対する想い、成長する喜びを学ばせてもらった。
親というものは、やはり偉大なものだと改めて実感させられた。

何かの花は今も私の心の中で咲いている。

この世界に降る矛盾の雨
そんな時には君の傘になるよ
君がその手でしっかりと掴んでくれてたら
君としっかりつながっていたら僕は大丈夫だよ
君の沈んだ顔はみたくはないから
この世界に押し寄せる欲望の波
そんな時には君の防波堤になるよ
君は波打ち際で無邪気に笑って遊んでいてよ
君のその純粋な笑顔があれば僕は大丈夫だよ
君のすさんだ笑顔はみたくはないから

それでもきっと壁は現れる
そんなときには君の翼になるよ
どんなところにだって羽ばたいていけるさ
もしも羽ばたき疲れたら羽を安めにおいでよ
優しくしっかりつつんであげる

そう君のためならなんだってできる
僕はスーパーマンになれるんだ

この人間という愛すべき人々が生きるこの星を
この世界を
誰もがみな幸せを自分たちの手で築ける世界にしたいから
まずは一番最初にきみからさ

君を孤独の涙で溺れ死なせたりなんかは絶対にしない

この星で唯一永遠なもの
そいつで僕たちは深くつながっているから

だからずっとこうして二人手をつないで傍にいよう
ずっとこうして二人手をつないで傍にいよう

忍者ブログ [PR]